雄峯閣 ―書と装飾彫刻のみかた―

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蔡順(さいじゅん)

蔡順

○撮影場所:茨城県稲敷市 大杉神社
〇制作年代:正徳年間(1711〜1716)
蔡順の行動に感じ入ったならず者が食料を与えたという。

■物語(中国二十四孝)
蔡順は新の王莽(前45〜23)の時代の人である。
母のために桑の実を取っていたが、熟したものと熟していないものと にわけていた。それを見てならず者が分けていた理由を問うと「熟したものは 母のため、熟していないものは自分のため」と答えた。
ならず者はその孝行に感じ入り、米と牛の足を与えた。蔡順親子はそれを 食べていたが、尽きることはなかったという。

出典・参考

・中国二十四孝 蔡順(日本古典文学大系『御伽草子』)
蔡順は汝南といふところの人也。王莽といへる人の時分の末に天下大に乱、 又飢饉して、食事に乏しければ、母のために、桑の実を拾ひけるが、熟したると 熟せざるとを分たり。此時世の乱れにより、人を殺し剥ぎ取りなどする者来て、 蔡順に問様は、「何とて二色に拾ひ分けるぞ」といひければ、蔡順「ひとりの母 をもてるが、此熟したるは母に与へ、未熟せざるは、我ためなり」と語りければ、 心づよき不道の者なれども、彼が孝を感じて米二斗と、牛の足一つ与へて去りけり。 その米と牛のももとを、母に与へ、また自らもつねに食すれ共、一期の間 尽きずしてありたると也。これ孝行のしるしなり。

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