雄峯閣 ―書と装飾彫刻のみかた―

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多宝塔出現(たほうとうしゅつげん)

多宝塔出現

○撮影場所:東京都葛飾区 柴又帝釈天(題経寺)帝釈堂
○制作年代:大正末期〜昭和9(1934)年

■概説
釈尊の説法を聴いた人々が法華経の教えを世に広めようと決心した時、 地中から塔が涌き上がり、空中に留まった。そこから多宝如来という仏が 釈尊の言うことは真実と褒め称えた。
地面は現実、塔は理想を表わし、理想は現実から現れるという意味である。 また、釈尊は法華経を説き、多宝如来は法華経が真実であると証明し、 多宝如来は塔の中の座の半分を空け、釈尊がそこに座る。すなわち法華経の教えは絶対である、 と表現しているのである。
ここまでは地上での説法であったが、これより後、舞台は虚空に変わる。

出典

・『法華経』見宝塔品第十一(岩波文庫『法華経』中)
彼の中に仏いまし、号を多宝という。その仏は、菩薩の道を行ぜし時、 大誓願をおこしたまえり「もしわれ、仏と成りて、滅度せし後に、十方の国土に おいて、法華経を説く処あらば、わが塔廟は、この経を聴かんがための故に、その前に 涌現して、ために証明を作して、讃めて、善いかな、と言わん」と。

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