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兎(うさぎ)

兎

○撮影場所 京都市上京区北野天満宮三光門(唐破風)
○制作年代:慶長12(1607)年
組み合わせは月・波・五色の雲。五色の雲は兎の神格化を表わすか。

○特徴
・耳が長い
・彩色はほとんどが白色
・組み合わせ:波 月 枇杷  (太陽と月の表現の場合)  (月の表現の場合)
・季語:冬
・兎百態:下記へ
※参考:「鳥獣戯画」の動物

○来歴・意味
飛鳥時代の刺繍「天寿国繍帳」の月の中に蛙とともに表現される。兎と蛙が 月で不老長寿の薬を作っているのだという。ところが月から蛙がいなくなり、 月とくれば兎というのが固まってくる。
日本神話では「因幡の白兎」が著名であり、オオクニヌシ神話の序盤のみせどころである。
「鳥獣戯画」では猿とともに活躍しているさまが見られる。
また、兎と波が組み合わされるパターンがよく見られ、謡曲「竹生島」が元だとされる。
十二支の4番目に位置している。

○出典・参考
・『延喜式』巻二十一 治部省 祥瑞 上瑞(『国史大系』26)
「赤兎(説明文なし)」
・『延喜式』巻二十一 治部省 祥瑞 中瑞(同上)
「白兎 月の精なり。その寿千歳。」
・謡曲「竹生島」(『解註謡曲全集』1)
「月海上に浮かんでは、兎も波を走るか面白の浦の景色や。」
・『今昔物語集』巻第5の13「三つの獣菩薩道を行じ、兎身を焼けること」
・『図説社寺建築の彫刻』
・『日本・中国の文様事典』

・『今昔物語集』巻第5の13「三つの獣菩薩道を行じ、兎身を焼けること」
(今野達 校注 岩波新日本古典文学大系32『今昔物語集1』)
(兎と狐と猿が帝釈天の変身した老人に菩薩行の証としてそれぞれ食べ物を集めることになるが、 兎は何も持ってくることができなかった。そこで)兎、「我れ食物を求めて持来るに力無し。然れば只我が身を 焼て食らい給うべし」と云いて、火の中に踊り入りて焼け死にぬ。
その時に天帝釈、本の形に復して、この兎の火に入りたる形を月の中に移して、あまねく一切の衆生に 見しめんがために、月の中に籠め給いつ。然れば、月の面に雲の様なる物のあるは、この兎の火に焼けたる 煙なり。また、月の中に兎のあるというは、この兎の形なり。よろずのひと、月を見ん毎にこの兎のこと 思い出ずべし。

○兎百態

場所 形状・部位 年代 備考
高山祭琴高台 妻飾り 1838年
京都市瀧尾神社 木鼻彫刻 1840年
小矢部市石動愛宕社 蟇股彫刻 1862年
高岡御車山一番街通 飾金具 江戸後期? 十二支
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