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龍〔竜〕(りゅう)
○撮影場所:石川県金沢市 玄門寺本堂内陣(天井絵画)
寺院(特に禅寺)の天井を見ると、なぜか渦を巻く龍が描かれていることが多い。
龍は仏尊を守護する霊獣であるので、いても不思議ではない。
○特徴
・見た目は蛇のよう
・体は鱗に覆われ、角、牙、髯がある。
・玉(ぎょく)を持つものもいる
・組み合わせ:雲 波 虎
・類似:飛龍
・龍百態:下記へ
※関連事項:龍神
※参考:「鳥獣戯画」の動物
○来歴
鳳凰と並んで中国を代表する霊獣。日本では高松塚古墳やキトラ古墳の
青龍が有名。東の方位を司るとされている。
但し、日本では蛇との絡みがあり、蛇が神聖化されたものとも解釈ができる。
また、仏教にいうナーガも龍と訳されるため、今言う龍はインド・中国・日本
の三つの龍が重なったものと考えてもいいかもしれない。
中世以降、龍は爆発的に広がる。鳥獣戯画に描かれるのを始まりとして、
説話などでは「安徳天皇は龍神の子」とか「日本は龍に守護される国」といった文言
が出てくるようになる。
龍といっても種類が非常に多く、天・地・海、至るところに住むといわれている。
十二支のうち、5番目(辰)に位置するが、唯一の空想の動物である。
○意味
日本では水との関連から火災除けがいわれる。また、自然災害と関連付けられる
ことが多い。雲や雷雲と組み合わされたりすることから、雨を降らせるという
意識があったのだろう。
「竜虎相まみえる」というのは東を司る龍と西を司る虎との組み合わせ。
鳳凰と組み合わされることがあり(龍鳳呈祥)、龍を男性に、鳳凰を女性に例えて婚姻の喜びを示す。
なお、中国では皇帝のシンボルである。よく言われる説に「中国では龍の爪は
5本、朝鮮では4本、日本では3本」というのがある。
○出典・参考
・『延喜式』巻二十一 治部省 祥瑞 大瑞(『国史大系』26)
「龍 五色を被り、以って遊ぶ。よく幽れ、よく明らかなり。よく小し、よく大す。」
・『図説社寺建築の彫刻』
・『日本・中国の文様事典』
・『中国五福吉祥図典 喜』
○龍百態
| 場所 | 形状・部位 | 年代 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 吉野町吉野水分神社 | 蟇股彫刻 | 1605年 | |
| 京都市北野天満宮 | 蟇股彫刻 | 1607年 | |
| 渋谷区金王八幡宮 | 梁彫刻 | 1612年 | |
| 京都市二条城 | 欄間彫刻 | 1626年以前 | |
| 京都市知恩院 | 手挟彫刻 | 1639年 | |
| 金沢市尾崎神社 | 木鼻彫刻 | 1643年 | |
| 八王子市薬王院 | 海老虹梁 | 1729年 | |
| 高岡市勝興寺 | 蟇股彫刻 | 1795年 | |
| 加賀市薬王院温泉寺 | 木鼻彫刻 | 1844年 | |
| 京都市瀧尾神社 | 天井彫刻 | 1840年 | |
| 小矢部市石動愛宕社 | 唐破風彫刻 | 1862年? | |
| 小矢部市石動愛宕社 | 隅尾垂木彫刻 | 1862年 | |
| 小矢部市石動愛宕社 | 蟇股彫刻 | 1862年 | 十二支 |
| 小矢部市石動愛宕社 | 手挟彫刻 | 1862年 | 四瑞 |
| 京都市西本願寺 | 柱金具 | 江戸中期? | |
| 高岡御車山一番街通り | 飾金具 | 江戸後期? | |
| 高山祭恵比寿台 | 車輪隠し | 江戸後期 | |
| 高山市高山祭 | 衣装 | − | − |