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『篆隷文体』の世界
雑体書とは今ある楷書、行書、草書、隷書、篆書の五種類に入らないものを指すといわれますが、
果たして、どれだけあるのでしょうか?
そのヒントとして中国南北朝時代、蕭子良(460〜494)という人によって編集された『篆隷文体』
(『古今篆隷文体』とも)がつかえます。
この『篆隷文体』は国の重要文化財として京都市にある毘沙門堂が所蔵しています。
但し、今あるものは鎌倉時代あたりの写本でして、
原本は不明です。どうやら空海が唐から請来したらしいのです。
さて、これを読んでいきますと、中国南北朝時代あたりにどのような書体があったかが見えてきます。
動物 人 植物のかたちを使ったもの
自然現象を使ったもの
モノのかたちを使ったもの
書体をもとにしたと思われるもの
外国の文字をもとにしたと思われるもの
名前から連想できそうなものがあれば、さっぱり見当の付かないものもあります。
これをみていますと、確かに雑体書?と思うものもありますが、中国周時代の金文や
篆書のアレンジと見ても差し支えないものも多いのです。
ただ、一般に言う、楷書・行書・草書・隷書・篆書以外のものは雑体書という眼から
みますと、とても奇異な世界が見えてきます。